ドケルバン病とは?

ドケルバン病(De Quervain's tenosynovitis)は、親指の腱鞘(けんしょう)が炎症を起こす病気です。腱鞘とは、腱を包む膜のことを指し、腱が滑らかに動くための役割を果たしています。ドケルバン病は、特に親指の付け根から手首にかけての部分に炎症が生じ、痛みや腫れを引き起こします。正式な医学用語では「狭窄性腱鞘炎」とも呼ばれます。


ドケルバン病の原因
ドケルバン病の主な原因は、親指を頻繁に使う動作による過度な負担です。特に、親指を使って物をつかんだり、ねじったりする動作が繰り返されることで、腱鞘に炎症が起こりやすくなります。以下は、ドケルバン病の原因としてよく挙げられるものです。

【1】反復運動: 親指を使った作業を繰り返し行うことで、腱鞘に負担がかかりやすくなります。例えば、テキストメッセージの入力、料理や家事、スポーツ(特にゴルフやテニス)などです。

【2】妊娠・出産: 妊娠中や出産後のホルモン変化により、腱や腱鞘が柔らかくなり、炎症が起こりやすくなります。また、赤ちゃんを抱っこしたり、世話をしたりすることで手首に負担がかかることも影響します。

【3】外傷: 手首や親指を強くぶつけたり、ひねったりすることで腱鞘に炎症が生じることがあります。

【4】加齢: 年齢とともに腱や腱鞘が劣化し、炎症が起こりやすくなることがあります。



ドケルバン病の症状
ドケルバン病の主な症状は、親指の付け根から手首にかけての痛みや腫れです。具体的には以下のような症状が現れます。

【1】親指の付け根の痛み: 特に物をつかんだり、握ったり、親指を動かしたときに痛みが生じます。

【2】手首の腫れ: 親指の付け根から手首にかけて腫れが見られます。腫れがひどい場合は、手首が動かしづらくなることもあります。

【3】握力の低下: 痛みのために握力が低下し、物をしっかり握ることが難しくなります。

【4】クリック感: 親指を動かしたときに、クリックするような感覚が生じることがあります。


ドケルバン病の診断
ドケルバン病の診断は、主に問診と診察を通じて行われます。医師は患者の症状や既往歴を詳しく聞き取り、親指や手首の動きをチェックします。以下は、ドケルバン病の診断に用いられる代表的なテストです。

【1】フィンケルスタインテスト: 患者に親指を手のひらに収めて握りこぶしを作らせ、手首を小指側に曲げるように指示します。この動作で痛みが強くなる場合は、ドケルバン病の可能性が高いとされます。


ドケルバン病の治療
ドケルバン病の治療は、症状の程度や原因に応じて異なります。主に保存療法と手術療法があり、まずは保存療法が試みられます。

保存療法

保存療法は、手術を行わずに症状を改善する方法です。以下のような治療法があります。

【1】安静とアイシング: 親指や手首を安静に保ち、炎症を抑えるためにアイシングを行います。

【2】サポーターやスプリント: 親指と手首を固定するためのサポーターやスプリントを使用し、動きを制限します。

【3】薬物療法: 痛みや炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用します。必要に応じて、局所麻酔やステロイド注射を行うこともあります。理学療法: 理学療法士の指導のもと、ストレッチや筋力強化の運動を行い、腱や腱

【4】整体:当院ではドケルバン病の専門施術を行っていますので、安心してお任せください。

手術療法

保存療法で症状が改善しない場合や、症状が重度の場合には手術が検討されます。手術は、狭くなった腱鞘を広げ、腱の動きを改善することを目的としています。具体的には、以下のような手術が行われます。

【1】腱鞘解放術: 腱鞘を切開し、腱がスムーズに動くようにします。この手術は比較的簡単で、入院せずに日帰りで行われることが多いです。

【2】腱移植術: 腱が重度に損傷している場合には、他の部位から腱を移植する手術が行われることがあります。



ドケルバン病の予防
ドケルバン病を予防するためには、親指や手首に過度な負担をかけないことが重要です。以下のポイントに注意しましょう。

【1】適度な休息: 親指を使った作業を長時間続ける場合は、適度に休息を取り、手首や親指を休ませることが大切です。

【2】正しい姿勢: 作業を行う際には、正しい姿勢を保ち、手首や親指に過度な負担がかからないようにしましょう。

【3】適切な道具の使用: 親指を使う際には、適切な道具を使用し、手首や親指にかかる負担を軽減することが重要です。

【4】ストレッチと筋力トレーニング: 親指や手首のストレッチや筋力トレーニングを行い、筋肉や腱の柔軟性と強度を保つことが予防につながります。


ドケルバン病のリハビリテーション
ドケルバン病からの回復には、適切なリハビリテーションが不可欠です。リハビリテーションの過程には以下のステップがあります。

【1】急性期: 炎症が強い場合は、手首や親指を安静に保ち、アイシングを行います。また、サポーターやスプリントを使用して動きを制限します。

【2】回復期: 痛みや腫れが和らいできたら、手首や親指の可動域を回復させるためのストレッチを行います。柔軟性を高めることが重要です。

【3】筋力強化期: 親指や手首の筋力を強化するためのトレーニングを行います。特に親指の周りの筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。理学療法士の指導のもと、無理のない範囲で筋力トレーニングを行います。

【4】復帰期: 日常生活や仕事に復帰するためのトレーニングを行います。親指や手首の機能を完全に回復させるために、日常動作や作業特有の動作を取り入れたトレーニングを行います。


ドケルバン病からの復帰
ドケルバン病からの復帰は、個人の状態や損傷の程度によって異なります。一般的には、保存療法やリハビリテーションを行うことで数週間から数ヶ月で症状が改善することが多いです。しかし、症状が重度の場合や長期間にわたって放置された場合には、治療期間が長引くこともあります。 ドケルバン病からの完全な復帰には、以下のポイントに注意することが重要です

【1】継続的なリハビリテーション: 痛みが和らいだからといってリハビリテーションをやめず、継続的に行うことが大切です。特にストレッチや筋力トレーニングを続けることで、再発を防ぐことができます。

【2】適切な作業方法の導入: 親指や手首に負担がかからないように、作業方法や姿勢を見直すことが重要です。必要に応じて、専門家のアドバイスを受けると良いでしょう。

【3】早期の対応: 痛みや違和感を感じた場合には、早めに医師の診察を受け、適切な治療を開始することが大切です。早期に対応することで、症状の悪化を防ぐことができます。


ドケルバン病の治療実績と成功事例
当院では、多くのドケルバン病の患者様が改善を実感されています。以下は、実際に当院で治療を受けた患者様の喜びの声です。

【1】主婦のAさん(40代): 「親指の付け根の痛みがひどく、家事もままならない状態でした。薬や湿布で改善しなかったため、こちらの治療を受けることにしました。サポーターの使用と理学療法を続けた結果、2ヶ月ほどで痛みがほとんどなくなり、日常生活が楽になりました。感謝しています。」


【2】会社員のBさん(30代男性): 「仕事でパソコンを使うことが多く、親指の痛みが限界に達していました。医師の診断でドケルバン病とわかり、こちらで治療を受けました。フィンケルスタインテストでの激痛が嘘のように改善し、3ヶ月で元通りの生活に戻ることができました。」


【3】スポーツ選手のCさん(20代女性): 「テニスをしているときに親指の痛みがひどくなり、試合にも影響が出ていました。こちらで手術を受け、リハビリを続けた結果、半年で完全に復帰できました。今では痛みもなく、プレーに集中できています。」


まとめ
ドケルバン病は親指や手首に負担がかかることで生じる炎症性の疾患です。適切な診断と治療を受けることで、多くの患者様が改善を実感しています。特に、早期の対応と適切なリハビリテーションが重要です。親指や手首の痛みを感じた場合は、早めに専門医の診察を受け、適切な治療を開始することが大切です。当院では、専門知識と豊富な経験を持つスタッフが、患者様一人ひとりに合った治療を提供し、早期の回復をサポートいたします。


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