顔面神経麻痺とは？

【1】ベル麻痺（特発性顔面神経麻痺）

最も一般的なタイプで、原因が特定されていない場合に「ベル麻痺」と呼ばれます。ウイルス感染が関与していると考えられており、特にヘルペスウイルスが疑われています。ウイルスが顔面神経を包む鞘（神経鞘）に感染し、炎症を引き起こすことで麻痺が発生すると考えられています。

【2】ライム病

ダニによって引き起こされる感染症であるライム病は、顔面神経麻痺を引き起こすことがあります。特に、発症後数週間以内に顔面神経麻痺が現れることが知られています

【3】頭部外傷

顔面神経が物理的に損傷を受けた場合、麻痺が発生することがあります。交通事故やスポーツによる頭部外傷が原因であることが多いです。

【4】腫瘍

顔面神経を圧迫する腫瘍がある場合、その圧迫によって麻痺が発生することがあります。この場合、麻痺は徐々に進行することが多いです。

【5】脳血管障害

脳内の血管が破裂したり、詰まったりすると、顔面神経麻痺が引き起こされることがあります。この場合、顔面麻痺だけでなく、他の神経症状（手足の麻痺など）が現れることが多いです。

【1】片側の顔が動かない: ベル麻痺では、顔の片側が完全に動かなくなることが多いです。これは、笑ったり、目を閉じたりすることができなくなることを意味します。

【2】顔の片側の筋肉が垂れ下がる: 片側の顔の筋肉が緩み、口角が下がる、まぶたが閉じられなくなるといった症状が現れます。

【3】顔の感覚異常: 一部の患者では、顔の感覚が鈍くなる、または異常な感覚を感じることがあります。

【4】味覚の変化: 舌の前方2/3の味覚を司る顔面神経が麻痺することで、味覚が変わることがあります。

【5】涙や唾液の分泌異常: 涙や唾液の分泌が減少したり、増加したりすることがあります。

【1】ステロイド療法

ベル麻痺の初期治療には、抗炎症作用を持つステロイド薬が一般的に使用されます。これにより、神経の炎症を軽減し、回復を早める効果が期待されます。

【2】抗ウイルス薬

ヘルペスウイルスが関与していると疑われる場合には、抗ウイルス薬が併用されることがあります。ただし、抗ウイルス薬の有効性については議論があり、必ずしも全ての患者に適応されるわけではありません。

【3】物理療法

顔の筋肉の運動を助けるために、物理療法が行われることがあります。これには、顔の筋肉を鍛えるエクササイズや、電気刺激療法が含まれます。

【4】目の保護

まぶたが閉じられない場合、目が乾燥しやすくなるため、目を保護するための治療が必要です。人工涙液や眼軟膏を使用して、目の乾燥を防ぐことが推奨されます。また、睡眠中には目をテープで閉じることもあります。

【5】外科的治療

重度の顔面神経麻痺で自然治癒が期待できない場合や、腫瘍が原因の場合には、手術が必要になることがあります。手術では、神経の再接続や、腫瘍の除去が行われます。

【6】整体施術

当院では自律神経の調整と麻痺した場所に直接刺激を入れる専門施術を行うことによって、早期に回復させていきます。

【1】目のケア: 目を閉じることができない場合、目を保護するために適切なケアを行うことが重要です。定期的に人工涙液を使用し、乾燥を防ぐようにしましょう。

【2】口の動き: 食事中に口の片側から食べ物がこぼれることがあるため、食べる際にはゆっくりと注意深く行いましょう。また、ストローを使用することで飲み物がこぼれるのを防ぐことができます。

【3】エクササイズ: 顔の筋肉を鍛えるためのエクササイズを行うことで、回復を促進することができます。医師や理学療法士の指導のもと、適切な運動を行いましょう。

【4】ストレスの管理: ストレスは症状を悪化させる可能性があるため、リラックスできる時間を作り、ストレスを管理することが重要です。